外壁赤外線調査(東京都)小学校校舎

日時 :2024年7月
調査対象外壁モルタル面
調査目的:特定建築物定期報告
都内23区の○○区からの依頼で某小学校(3校舎)の外壁赤外線調査を行いました。画像はC棟の南面の画像で、右側の柱の下部に浮きと思われる高温部が確認できます(囲み線の中)。落下すると生徒さんに危険が及ぶ箇所での浮きは認められませんでした。
■ 赤外線調査とは?
—メリットとデメリット
赤外線調査は、外壁のタイル面の劣化や浮き(剥離)を検出するための高精度な調査方法です。
赤外線カメラを使用し、タイルと躯体の間の浮き(剥離)部分を見つけ出す調査となり、建物の内部の状態については診断できません。浮き(剥離)がある場合は日中はその空間に熱がこもり温度が上がります。正常箇所との温度差を利用して浮き箇所を発見するため、次のようなメリットとデメリットがあります。
✅ 赤外線調査のメリット
- 非接触で調査可能
赤外線カメラは外壁を非接触で調査できるため、足場を組む必要がなく、迅速かつ安全に調査が行えます。 - 高精度な調査
温度差を利用して、タイルの裏の浮きや剥離部分を検出することができます。これにより、目視だけでは見逃しがちな劣化部分も見つけることができます。 - コスト削減
足場や高所作業車の設置が不要なため、調査費用を大幅に削減できます。
❌ 赤外線調査のデメリット
- 天候の影響を受ける
赤外線調査は、晴れた日や温度差が明確な日にしか有効ではありません。曇りや雨の日では温度差が不十分なため、正確な測定が難しくなります。 - 表面の凹凸や汚れが影響する場合がある
タイル表面の凹凸や汚れが赤外線調査に影響を与える場合があります。表面が汚れていると、温度が高くなる為注意が必要です。 - 建物内部の状態は診断できない
赤外線調査では、外壁の内部の状態は診断できません。あくまで表面の温度熱となり建物内部の構造や配管などの問題を直接的に把握することはできません。
■ 赤外線調査の実施内容
今回の調査では、赤外線カメラを使用して、
外壁タイルの劣化や浮きを調べました。
さらに、地上から手の届く範囲では打診調査を行い、タイル面全体の目視調査も実施しました。
調査結果として、緊急的に是正が必要な危険な箇所は発見されませんでしたが、赤外線調査、打診調査、目視調査を組み合わせることで、より正確な調査結果を得ることができました。
■ 赤外線調査に関するFAQ
(よくある質問)
Q. 赤外線調査はどんな場合に有効ですか?
A. 赤外線調査は、外壁のタイル面やモルタル面における劣化箇所(浮きや剥離)を高精度で発見するために有効です。特に、目視や手の届かない範囲の浮きと思われる箇所を見つけることができます。
Q. 赤外線調査の限界は何ですか?
A. 赤外線調査では、建物内部の状態や他の隠れた問題(配管や構造)の診断はできません。外壁の浮き箇所を温度差によって見つけます。※漏水調査に使われる事は多々あります。
Q. 雨や曇りの日でも赤外線調査はできますか?
A. 外壁面の赤外線調査は、晴れた日や温度差がしっかりある日に最も効果的です。曇りや雨の日には、温度差が十分に出ないため調査結果が不正確になる可能性があります。
■ まとめ
赤外線調査は、外壁の浮きを高精度で発見するために非常に有効な方法です。特に、タイルの浮きや剥離といった、目に見えない部分の劣化を発見できます。
また、ロープアクセス工法やドローン調査と組み合わせることで、さらなる効率化とコスト削減が可能となります。
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