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赤外線調査は特定建築物定期報告の外壁全面打診等調査に対応しています。

タイル浮きの調査方法|タイルが浮く原因や調査基準、費用相場を解説

特定建築物定期報告での外壁調査 

   建物外壁の赤外線画像

特定建築物定期報告などでの外壁調査の現地調査から報告書の作成までを実施しております。
外壁調査(赤外線調査)の料金の外壁㎡単価は120円~350円、補修目的での打診調査(ロープアクセス工法)の料金の外壁㎡単価は240円~450円(但し1,000㎡以上での㎡単価です)。

外壁の赤外線調査料金 

 外壁㎡単価 ≒120~350円
赤外線撮影(部分打診と目視調査含む)+報告書(画像解析+損傷立面図+損傷写真台帳 )

     

見積依頼時に立面図や写真などがある場合は下記のメールアドレスにお送り下さい。
■東京事務所 
TEL:03-6272-6985 メール : tokyo@taishin-jsda.jp
       FAX:03-6272-6986 

■大阪事務所 
TEL:06-6444-2001 メール: osaka@taishin-jsda.jp 

        FAX:06-6444-2002

外壁補修工事の
ロープ打診調査(ロープアクセス工法など)等でのお見積りも致します
外壁ロープ打診調査(方法・料金・見積依頼)についてのページはこちら


立面図などが有る場合の見積り依頼は上記メールアドレスにファイル添付にてメール送信お願い致します。
お電話で直接に話をされたいお客様は上記の電話番号にお電話をおかけ下さい。
その際に電話に出た者に『赤外線調査の件で・・・』とお伝え下さい。

建物外壁の赤外線調査とは?

建物外壁の赤外線画像

平成20年4月1日から建築基準法に基づく定期報告制度が変更になりました。
特定建築物等は竣工、外壁改修などから10年を経てから最初の特定建築物定期報告調査時の際、及び10年毎の定期報告調査時に外壁タイルなどの『全面打診等』による浮きの調査が必要です。 
この『全面打診等』が現在では主に赤外線カメラによる赤外線調査(赤外線法)を指しています。建物の外壁調査の方法には主に打診棒にて壁面を叩いた反響音や手の感触から浮きを判定する打診法が主流でしたが、
ビルなどの外壁の全面を 
                  【タイルの赤外線画像:赤色の濃い部分が浮きです】
打診するとなると、従来でしたら足場組やゴンドラの設置、高所作業車からの打診となり、診断にかかる費用を押し上る大きな要因となっていました

特定建築物定期調査での外壁調査で建物外壁タイルなどの浮きを赤外線カメラで撮影し、解析する赤外線調査(赤外線サーモグラフィ法)ですと、足場組やゴンドラ設置に要するコストが不要となりますので、調査費用(コスト)を大きく抑えることが可能となります。
ただ赤外線調査は打診調査に比べると浮き箇所の判定に於いて正確性にやや欠けると言う問題
点があります。浮きしろ(剥離層)が大きな場は赤外線カメラで判別が可能ですが、浮きしろ(剥離層)が薄い場合は赤外線カメラでは判別できない場合があります。また赤外線調査では太陽の直射光が当たらない面の調査精度はかなり低くなります。

ですので外壁調査の目的が補修工事をする為に行うのか、特定建築物定期報告の為に行うのか、と言った外壁調査の目的により赤外線法と打診法を使い分ける事をお勧め致します。病院やホテルや老人福祉施設等では打診法による外壁調査では打診音が問題になる事が多いようです。赤外線調査では建物の一部(主に1階部分)は打診調査を行いますが、外壁の殆どを赤外線カメラで撮影致しますので、環境に優しい調査方法と言えると思います。

赤外線カメラの原理は赤外線カメラから赤外線を建物に向けて照射するのではなく、建物の外壁のタイルやモルタル等から放射されている赤外線(熱エネルギー)を赤外線カメラが感知して、赤外線画像として処理してますので、ご安心下さい。

建物外壁の赤外線調査の費用と使用する赤外線カメラ

建物の外壁の赤外線診断費用につきましては、対象外壁の面積をお電話やメール、FAXなどで
お問い合わせ頂きましたら、早ければ当日、遅くとも数日以内に無料でお見積り致します。

また寸法入りの立面図などがある場合、メールやFAXでお送り下さっても結構です。
より正確な見積書の作成が可能になります。

赤外線調査料金の大まかな目安としては調査面の面積が500㎡以上の場合で
㎡単価は 350円~120円位で外壁面積が大きくなるほど㎡単価はお安くなります。

東京事務所
 Mail tokyo@taishin-jsda.jp 
      電話 03-6272-6985     
      FAX 03-6272-6986    
 

大阪事務局 Mail osaka@taishin-jsda.jp 
      電話 06-6444-2001     
      FAX 06-6444-2002     


日本耐震診断協会で外壁の赤外線調査に使用する
赤外線カメラは、FLIR社製のT-1040で、
現在市販されているハンディタイプの赤外線カメラでは最高画素数(約78万画素)です。
また高所壁面や遠距離での撮影には望遠レンズを使用します。
※FLIR社の赤外線カメラは、世界で使用されている赤外線カメラの約60%のシェアを
 占めている非常に高性能な赤外線カメラです。

建物外壁(タイルやモルタルなど)の赤外線調査・診断の方法について

建築基準法第12条第1項に定める特定建築物定期調査報告の一部をなすものとし、「剥落による災害防止のためのタイル外壁、モルタル塗り外壁診断指針」(国土交通省)に規定する、外観目視法、赤外線装置法、および部分打診法による。
また、財団法人建築防災協会発行の特殊建築物等の特殊建築物など定期調査業務基準を参考に行います。

1. 現地 事前確認 (調査当日)

(1) 外壁の日射状況や風の強さ等の確認
(2) 建物の構造等や周囲の樹木等の状況確認
(3) 赤外線カメラの撮影位置の確認

2. 赤外線 撮影条件の確認(調査当日)

(1) 赤外線カメラの撮影位置の選定を行い、カメラの仰角(上向き角度)と水平角の確認を    行う。
(2) 壁面に汚れ、エフロレッセンス、錆水などが付着している場合は浮きと誤認しやすい為
    その場合は野帳に上記の状況を書き込む。
(3) ラスタータイル等反射率の高いタイルは太陽光の反射や、建物周囲の樹木等の写り込み
    が大きい為、赤外線カメラでの撮影時にカメラの仰角や水平角を変えて撮影する事によ
    り、浮きによる高温部か、その他の影響による高温部かを正しく判別する事が重要

3. 赤外線カメラでの外壁撮影

(1) 赤外線現地調査:赤外線装置法
    赤外線サーモグラフィ装置(カメラ)を用いて壁面仕上げ材の浮き状況を測定する。
    <使用する使用赤外線カメラ>FLIR社製 T-1040
    熱画像解像度 78万画素=1030×765 ピクセル 標準・望遠レンズ使用。
(2) 打診等調査
    手の届く範囲及び、赤外線サーモグラフィ装置で測定が困難な箇所は、
    可能な範囲にて打診棒により打診調査を実施する。
(3) 目視調査
    肉眼及び、双眼鏡により外壁のひび割れやその他の劣化調査を行う。

4. 撮影した赤外線画像の解析

    赤外線サーモグラフィカメラ、打診調査、目視調査により収集した現地調査結果を
    取りまとめ赤外線画像解析を行います。

5. 赤外線調査・診断の報告書作成

(1) 建物概要
(2) 調査会社名、調査資格者名、調査対象面
(3) 調査実施日、調査時の天候等(日照時間)
(4) 浮きと思われる箇所の抽出図(立面図に位置と大きさを記入)
    ひび割れや、エフロ、欠損等は目視にて調査します。
(5) 赤外線解析画像台帳の作成
(6) 代表的な損傷写真台帳
(7) 調査状況の写真

外壁調査(赤外線調査)時に使用している赤外線カメラとは

外壁調査には現在では打診棒を使用する打診法による外壁調査と、赤外線カメラを使用して外壁調査を行う赤外線法の2種類の方法が主流です。
赤外線調査とは、赤外線カメラで建物の外壁を撮影して(実際には1つの建物で数十枚から多い時は数百枚を撮影します。)その画像を解析して浮きと思われる箇所を抽出して行くのですが、今回は外壁の赤外線調査に使用する赤外線カメラについてお話しさせて頂きます。

私達が使用している赤外線カメラはFLIR社製のカメラ T-1040で、赤外線カメラの画素数は約80万画素です。現在(令和3年2月時点)では約80万画素の赤外線カメラが、市販されているハンディタイプの赤外線カメラとしては最も高性能なカメラです。またFLIR社製の赤外
線カメラは世界のTOPをシェアを占めている非常に高性能な赤外線カメラです。

レンズは標準レンズ、2倍望遠レンズがあります。望遠レンズは主に高さの高いビルの上部を撮影する時に使用します。このページの上にある画像はビルの9階部分を望遠レンズで撮影した時の画像です。赤く写っている箇所が、浮きと思われる箇所です。
赤外線カメラは建物の外壁が放射している赤外線を温度として感知し、その温度の差を色別にして画像にしています。外壁調査時に赤外線カメラのシャッターを切ると、一度に赤外線画像と赤外線カメラに内蔵されているデジタルカメラで可視画像(デジタル画像)が一度に撮影出来る
ようになっています。

赤外線カメラは非常にデリケートな機器です。時に赤外線カメラのレンズ表面はゲルマニウムで特殊コーティングが施されており、例えレンズの表面に埃が付着しても拭き取る事は出来ません。仮に拭き取った場合は表面のコーティングに傷が入り、正しい熱画像を感知できなくなってしまいます。またレンズを太陽光に一瞬でも向けると赤外線カメラのレンズのコーティングが焼けてしまい使用出来なくなってしまいます。

赤外線カメラでシャッターを切る時には普通のデジタルカメラのようにシャッターボタンを押せばよいのではなく、まずピントを被写体(壁面)に合わせ、シャッターを押します。シャッターを押せば静止画画像と赤外線画像がビューファインダーに写しだされ、正しく撮影されたことを確認する事が出来ます。
   

特定建築物定期報告(12条報告)における外壁全面打診等調査について

平成20年4月1日より建築基準法第12条に基づく定期報告制度が変わって、ある一定以上の規模の多くの人が利用する建築物については、竣工及び外壁改修をした年から10年を経てから最初の調査の際に外壁のタイル等を全面打診等により調査を行う事が義務付けられました。

この打診等によりの<等>の一文字が赤外線カメラによる外壁調査の事を指しています。
一般的な呼称としての【外壁赤外線調査】です。国土交通省の中にも外壁の赤外線調査のご担当
者がおられます。そのご担当者の方々が日本耐震診断協会に来られた際に、外壁の赤外線調査について色々とお話をされ、またこちらも実際に赤外線調査を行う立場の者としてお話をさせて頂きました。その時勉強させて頂きました内容を日々の業務に反映させています。

各行政(各市町村、区)が所有する幼稚園・小学校・中学校や公民館等の特定建築物定期報告の殆どが入札制度で行われていますが、その中で外壁全面調査の方法が委託業務の仕様書で打診調査ではなくて赤外線カメラを使った、赤外線調査で行う、と指定する行政がこの数年で、しかも年毎に多くなって来ているのが現状です。

これは各行政において外壁全面調査を打診調査で足場を組んだり、高所作業車を使ったり、ゴンドラを吊るして行う打診調査より、赤外線カメラで外壁を撮影する赤外線調査の方がコストダウン(税金の節約)が計れると言う理由からで、仕様書の中では『外壁調査は赤外線カメラでの赤外線調査で行う・・・とか、赤外線法により行う・・・』等と記載されています。

勿論行政が所有する建築物だけでなく、民間の建築物の外壁全面調査においても年々赤外線調査の比率は高くなっていると実感しています。それは私たちが行っている赤外線調査の業務量や日々の電話やメールによるお問合せの件数や、見積りのご依頼数からも赤外線法が顕著に増えていると言えます。

この様に特定建築物定期報告における外壁調査は、赤外線カメラによる赤外線調査は全国的な規模で主流になってきていると言えると思います。

ただ、外壁の補修や改修を目的とする場合の調査方法としては、一般的には打診調査の方が適していると思われます。その理由については下で書かせて頂きます。

赤外線外壁調査について・・・短所と長所について

外壁の赤外線調査はコスト的には低く抑えられますが、打診法と比較すると長所・短所があります。今回は赤外線カメラによる外壁調査の長所と短所について述べて行きたいと思います。
まず短所について、箇条書きにして述べさせて頂きます。

【外壁赤外線調査の短所について】
<撮影日の天候>

・絶対とは言えませんが、天候が晴れ、もしくは晴れ時々曇りの日でないと赤外線撮影は
 困難です。

<隣の建物が隣接してる場合>
・外壁から離れて撮影しますので、撮影する外壁面(タイルやモルタル)の地上からの高さと
 同じ位離れた位置から撮影を行います。よって外壁面に隣の建物の外壁が隣接している場合
 には撮影が困難になります。
 しかし、特定建築物定期報告での外壁全面調査は、調査対象壁面が不特定多数の人が通る面
 と定められていますので、調査が不要となる壁面である場合は例え撮影出来なくても問題は
 ありません。ただこういった場合は行政に、その面は調査が不要であるかを確認しておく方
 が懸命であると言えます。

<建物の北面は赤外線解析が困難>
・直射日光が照射しない面は、外気温が約25℃以上なければ赤外線カメラで撮影はしたもの
 の、画像解析が出来ない(不可能)な場合が多いです。特に建物の北面が調査必要面となっ
 ている建物については、外気温の低い時期に行う事は避けた方が良いと思われます。
 建物の北面が調査必要な面である場合は、出来れば4月頃から10月頃の外気温が高い期間に
 外壁の赤外線調査を行う事をお勧め致します。

<風の強い日は赤外線調査は避けた方が良い>
・強風の日は撮影には適していません(風速5m以上の日は赤外線調査は行わない方が良い
 と言われています。)これは外壁の表面に強風が当たる事により、外壁の表面温度が低くな
 る事により、外壁の表面温度によって浮いている箇所と、健全な箇所を見分けて行く赤外線
 調査の手段が妨げられる為です。

<鏡面仕上げのタイルは撮影コストが上がり、解析精度も低くなります>
・タイルの表面が鏡面仕上げ(ラスタータイル)の場合は非鏡面仕上げのタイルより赤外線カ
 メラでの撮影時間や撮影枚数が倍ほど要しますので、調査費用(調査料金)を押し上げる
 要因となります。これは鏡面仕上げのタイルを赤外線カメラで撮影した場合、タイルの表面
 の温度ではなく、タイルに写り込む、向かいの建物や、近くにある電柱や電線、反射熱、それ
 らの熱を感知してしまうので、撮影する位置や、カメラの水平角度、カメラの上下角度を
 色々変えてみて最善のアングルから撮影しなければならないからです。ですから鏡面仕上げ
 のタイルは、非鏡面仕上げのタイルより赤外線調査の画像解析時において、かなりの経験や
 知識や技量が必要となります。しかもそうして画像解析を行ったと言えども、全てが正しく
 解析が出来るかと言えば、それは微妙です。

<高層の建物(約15階以上の建物)の高層部分は望遠レンズを使用します>
・対象建物の階数が15階以上の建物の場合、望遠レンズを使用して赤外線撮影を行います。
 赤外線カメラが物体が放射している熱を感知をする距離は、例え数百メートル、数キロメート ル離れていても問題なく感知が可能です
 
【外壁赤外線調査の長所について】
<料金が安い>

赤外線調査は赤外線カメラで外壁を撮影して行きますが、殆どが地上から撮影を行います。
よって、足場費用や高所作業車代などは一切発生致しません。外壁面によっては隣の建物の
壁面がすぐ近くにあるような場合は、赤外線撮影が出来ない場合があります。その様な時に
は赤外線調査とロープで屋上から作業員が降りてきて打診調査を行う方法を併用して行なう
事もあります。

<音が出ない>
外壁調査においての赤外線調査は赤外線カメラで外壁から放出される赤外線を熱感知して画像
にすると言う手法です。具体的には赤外線カメラを建物等の外壁に向けてシャッターを切りま
す。ですから打診調査のように打診棒を壁にそってころがす時の『打診音』は発生しません。
ただ外壁の赤外線調査においても建物の1階などは打診調査を行いますので、その時だけは打診
音が発生します。従って打診音が特に障害となる病院やホテルの外壁調査には特に赤外線調査
が適していると言えるのではないでしょうか。

<屋上が陸屋根でない場合でも外壁調査が可能>
足場を設置して外壁調査を行う方法は、外壁補修を兼ねて外壁調査を行う場合には問題ないと
思われますが、外壁調査を目的とするだけの為に足場を設置するのは費用(コスト)的に多大
な費用がかかってしまいます。そこで赤外線調査や屋上からロープを吊るして行う打診調査の
いづれかの方法によって外壁調査を行う事になると思いますが、建物の屋上の形状が陸屋根で
ない場合などは屋上にロープを固定する事が困難で、不可能な場合もあります。そのような
屋根の建物でも赤外線カメラで撮影を行ってゆく赤外線調査なら地上より撮影して行くので、
外壁調査が可能となります。

<プライバシーが守られる>
赤外線調査は地上から建物の外壁(タイルやモルタル等)を撮影する手法ですので、建物内や
建物内におられる方々のプライバシーを損なう事はありません。打診調査は外壁面に対面する
形で調査員が壁面を打診していくことになりますので、プライバシーを気にされる場合は問題
になることもあります。使用します赤外線カメラは熱感知はしますが、透過性能は有していません。

<外壁補修をするかどうかを決めたい時にも赤外線調査は有効です>
外壁補修をするか否かを決める為に、タイルの浮きがひどいのか、そうでもないのかを大雑把でも良いので把握したい、と言う時には赤外線調査は非常に有効な手段です。赤外線調査は打診調査のように細かい調査は出来ませんが、浮きの傾向を知ることは可能です。

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