埼玉県の施設におけるドローン外壁調査の実施報告
2025年1月~2月にかけて、埼玉県内の施設において、ドローンを使用した外壁調査を実施しました。今回は、全16施設を対象に、ドローンによる効率的で安全な調査を行いました。調査の内容、手法、調査後の報告書作成についてご紹介します。
ドローン外壁調査とは???
ドローン外壁調査は、建物の外壁面や屋根の状態を調査する方法です。従来の高所作業車や足場、ゴンドラを使った調査に比べ、より迅速で効率的、そして安全に建物の状態を確認することができます。特に高層ビルやアクセスが難しい場所の調査において、そのメリットが際立ちます。

調査の目的と内容
ドローンを使用した外壁調査では、外壁塗装面の劣化を主に調査しました。具体的な調査項目としては、以下のような劣化箇所が対象となります:※今回の調査はコンクリートに塗装仕上げとなる為、赤外線撮影はおこなっておりません。
- ひび割れ
- 剥落(欠損)
- 剥離 (浮き・爆裂)等
これらの劣化は、時間の経過と共に進行し、建物の構造的な安全性に影響を与える可能性があるため、早期の劣化箇所の発見が重要となります。
また、一部の屋根においては、屋根材の劣化も調査の対象となりました。ドローンによる撮影を行い、屋根の状態も確認しました。
調査方法:ドローンによる効率的な撮影
ドローン外壁調査 Matrice30T
従来の調査方法では、高所作業車や足場を使用して、調査を行っていましたが、ドローンを活用することで、作業の安全性が確保され、作業効率が飛躍的に向上しました。特に、高層建物やアクセスが難しい部分でも、ドローンならではの迅速かつ安全な調査が可能です。
調査の流れ:
- ドローンによる外壁面撮影
- 高精度のカメラを搭載したドローンを使用し、外壁のひび割れ、剥落(欠損)、剥離(浮き、爆裂)等の箇所を撮影。ドローンは地上から操作できるため、高所での作業が不要となり、安全性と効率が向上します。
- 屋根材の劣化調査
- 通常登る事が困難な陸屋根でない屋根の部分も、ドローンでの飛行を用いて撮影し、屋根材の劣化状態を確認しました。これにより、屋根部分の点検も行うことができます。
- データ収集と分析
- 収集した画像データをもとに、劣化状態の詳細な分析を行い、修繕が必要な箇所や、補修の優先順位を決定します。
調査後の報告書作成
調査後、ドローンで撮影したデータをもとに、詳細な報告書を作成しました。報告書には、調査した施設ごとの劣化箇所の説明と、それに対する補修提案となる資料を記載しています。また、劣化箇所の写真を添付し、視覚的にもわかりやすい報告書を提供することで、今後の修繕計画を立てやすくしています。
ドローン外壁調査のメリット
ドローンを活用した外壁調査は、以下のような多くのメリットを提供します。
- 安全性の向上:高所作業を伴わないため、作業員の安全性が確保されます。
- 迅速な調査:従来の方法に比べて、調査時間が短縮され、早期に劣化箇所を発見できます。
- 高精度のデータ収集:高解像度のカメラを使用して、劣化箇所を詳細に撮影でき、より正確な診断が可能です。
ドローン外壁調査のデメリット
- 天候に左右される ドローン調査は、晴れた日や風が穏やかな日に適しています。強風や雨天の場合、調査ができないことがあります。従って、調査は天候に影響されるため、予備日を設けることが一般的です。
- 限られたデータ取得 ドローンによる調査は、カメラやセンサーを使用して外壁を撮影しますが、手作業での詳細な確認が必要な場合もあります。特に細かな破損や劣化部分に関しては、ドローンだけでは完璧に確認できないことがあります。 ※通常は地上からも撮影をしていきます。
- 技術の習得が必要 ドローンの操作には専門的な知識(資格)と技術が必要です。操作を誤ると、建物に追突したりドローンが故障するリスクがあります。そのため、専門的なオペレーターの育成が欠かせません。

FAQ(よくある質問)
Q1: ドローン外壁調査はどのような場面で利用されますか?
A1: ドローン外壁調査は、特に高層ビルやアクセスが困難な場所の調査に使用されます。例えば、マンションや商業ビルの外壁、屋根の状態を効率的かつ安全に確認するために役立ちます。
Q2: どのくらいの頻度で外壁調査を行うべきですか?
A2: 外壁の定期的な調査は、10年に一度の頻度で行うことが推奨されています。ただし、年数が経過した建物や過酷な環境下にある建物については、早期に調査を行うことが望ましいです。
Q3: 外壁調査の結果をどのように報告してもらえますか?
A3: 調査結果は、画像を用いて詳細に報告書としてまとめられます。さらに、必要に応じて補修が必要な箇所をわかりやすくし、修繕計画を提案します。
Q4: ドローン外壁調査はどれくらいの時間で完了しますか?
A4: 調査の規模にもよりますが、ほとんどの建物で通常1日~2日で完了します。これにより、従来の高所作業車やゴンドラ等の方法に比べ、かなり短期間で調査が可能です。
Q5: ドローン外壁調査の料金はどのくらいですか?
A5: 料金は、調査する建物の規模や立地、必要な技術によって異なります。
まとめ
今回の埼玉県の団地施設におけるドローン外壁調査では、全16施設に対して効率的かつ安全に調査を実施しました。ドローンを使用することで、高所作業のリスクを回避し、迅速かつ正確な調査が可能となりました。さらに、調査結果をもとに詳細な報告書を提供し透明で理解しやすい情報を提供しています。