兵庫県西宮市 木造住宅2階建耐震診断
実施年月:2013年7月 建物住所:兵庫県西宮市
調査対象:木造2階建
建築年 :2013年
実施内容:耐震診断
兵庫県西宮市にある新築木造住宅において、設備業者様からのご依頼により耐震診断を実施しました。
本件は、新耐震基準に基づいて設計・施工された新築建物ではありますが、エアコン工事の施工中に、構造体である筋交いを誤って損傷した可能性があることを懸念され、耐震性の確認を目的として診断を行ったものです。

出典: 国土交通省「改正建築基準法2階建ての木造一戸建て住宅(軸組構法)等の確認申請・審査マニュアル」より抜粋(筋交いの納まりイメージ)
木造住宅におけるエアコン工事では、外壁・内壁の仕上げ後に冷媒管やドレン管を通すため、穿孔工事を行うケースが一般的です。施工時には図面を基に穿孔位置を検討しますが、筋交いは斜めに配置されているため位置の把握が難しく、結果として損傷に至ったものと考えられます。
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現地調査により筋交いの損傷状況を確認したところ、断面寸法45mm×90mmの筋交いに対し、約5mm幅の円形状の欠損が認められました。欠損率は約6%であり、ひび割れなどの二次的な損傷は視認されませんでした。
当該壁は、確認申請時において
・9mm構造用合板:壁倍率 2.5
・筋交いたすき掛け:壁倍率 2.0 × 2
により、合計壁倍率は 2.5+4.0=6.5 と評価されており、計算上は壁倍率の上限値である 5.0 が採用されていました。
今回確認された欠損は、たすき掛け筋交いの片側1本のみであったため、当該筋交いのみ欠損率6%を考慮して評価しました。
・欠損のない筋交い:壁倍率 2.0
・欠損のある筋交い:壁倍率 2.0 × 0.94 = 1.88
・9mm構造用合板:壁倍率 2.5
よって、合計壁倍率は 3.88+2.5=6.38 となり、引き続き壁倍率の上限値である 5.0 が適用されます。
以上より、筋交いに部分的な欠損が確認されたものの、当該壁は部分的に見ても十分な耐力を有していることが確認されました。
尚、本件では、部分的に欠損した筋交いを上記のとおり定量的に評価したうえで、念のため建物全体についても改めて耐震診断を実施しました。
その結果、X方向・Y方向ともに十分な耐震性能を有していることが確認され、構造安全性に問題はないとの結論に至りました。
建物の耐震性能に不安をお持ちの場合や、現在の耐震性を客観的に確認したいとお考えの際は、耐震診断の実施をご検討ください。
当協会では、建物の用途や構造条件に応じた耐震診断に関するご相談を承っております。



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