大阪市東住吉区 倉庫(S造平屋建て)建物調査・構造検討
実施年 :2015年
所在地 :大阪府大阪市東住吉区
建物概要:鉄骨造(S造)平屋建て 延床面積500㎡
建築年 :-
実施内容:現地調査(建物調査)・構造検討
本件は、大阪市東住吉区に所在する鉄骨造倉庫について、所有法人様より建物調査および構造検討のご依頼をいただいたものです。

既存の平屋倉庫は天井高さに余裕があり、その空間を有効活用するため、中二階を増築して事務所として利用する計画が進められていました。大阪市との事前協議において、既存の基礎および地中梁などの躯体を利用して増築を行う場合には、既存構造物の安全性を確認したうえで計画を進めるよう指導があったことから、本業務を実施しました。

現地調査では、既存図面と現況との整合性調査を行うとともに、鉄骨接合部の超音波探傷試験、地中梁の掘削調査、配筋調査、コンクリート圧縮強度試験および中性化試験を実施しました。図面照合調査では、柱脚ベースプレートや柱頭接合部、小屋ブレース、中二階梁架構などについて現況確認を行い、設計図との差異を整理したうえで構造検討に反映しました。
本件では、特に新設する中二階柱を支持する既存地中梁について重点的な調査を実施しました。地中梁を6箇所掘削した結果、断面寸法は設計図より大きく施工されており、主筋2-D16、腹筋2-D16、スターラップ□-Φ9@250を確認しました。また、コンクリート圧縮強度は平均25.16N/mm²と設計基準強度を満足し、中性化深度も平均5.9mmと小さく、既存躯体の保存状態は良好であることが確認されました。
一方で、構造検討の結果、既存地中梁は断面寸法やコンクリート強度には十分な余裕を有していたものの、新設柱から伝達される柱脚モーメントや偏心モーメントに対しては鉄筋量が不足していることが判明しました。そのため、当初計画していた既存地中梁に新設柱を支持させる計画は採用せず、既存地中梁の内側に新設基礎を設け、新設柱を支持する計画をご提案しました。

その後、本計画に基づき増築改修工事は無事完了し、現在も事務所として活用されています。
このように当協会では、耐震診断だけでなく、既存建物を活用した増築計画や用途変更に伴う建物調査、構造検討についても対応しております。既存建物の有効活用をご検討の際は、お気軽にご相談ください。





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