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阪神・淡路から20年。耐震基準が明暗をわけた



1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災から、20年が経ちました。あの震災から、未来への希望を見出そうとする取り組みが各地で行われています。
日本地震学会、日本活断層学会、日本地震工学会の主催で「地震被害の軽減に向けた研究者たちのメッセージ」が平成27年1月24日、神戸市中央区の兵庫県私学会館で開かれ、市民ら110名が参加しました。

この中で、1981年以前の旧耐震基準で作られた「既存不適格住宅」が大きな被害を被りました。以後、現行の耐震基準に則った形で復興が進みました。
一方で、震災時現行耐震基準を満たした建物でも、決して無視できない被害が出ているとも指摘。建物の構造に応じて適切な耐震補強を選ぶことは簡単ではない。
このように京都大の林康裕教授は指摘しました。

また、今後の六甲・淡路断層帯の活動予測についても報告がありました。
名古屋大学鈴木康弘教授は、1995年の震災が「一回り小さな地震」だった可能性を示し、次の大地震への注意を促しました。
一方、京都大防災研究所の飯尾能久教授は「淡路の余震域内でマグニチュード(M)7クラスの大地震が起こる可能性は小さい」と見解が分かれ、地震予知の難しさをうかがわせました。

一つ明らかなのは「既存不適格住宅」が震災時大きな被害を受けた。この事実だけなのです。


既存不適格住宅とは


新築当時には、耐震基準など建築基準法を満たした住宅だったもの。
1981年に新建築基準法が施行された際に規準を満たせなくなった住宅を指します。
これら既存不適格住宅を現行法に適した状態に改善した場合、不適格住宅指定は解除されます。


死因9割住宅倒壊、内98%が旧耐震基準だった


6,434人が死亡した阪神・淡路大震災。死因の9割が住宅などの倒壊による圧死でした。
震災後の調査によれば驚くべきことに、被災した木造家屋の98%は旧耐震基準で建てられていたことが明らかになりました。
仮に、これらの建物すべてが現行の耐震基準を満たしていれば犠牲者は少なくなったでしょう。この調査結果を発表したのは、神戸大学大学院で、当時建築学を専攻していた藤江徹さん(42)

震災翌年の1996年、神戸市内の死者で住所が特定できた3,570人の遺族へアンケートを送りました。
当時としては最大規模の調査でした。調査結果を藤江さんは、1997年学会で発表。
当時は注目を集めませんでしたが、震災から20年を目の前にした昨年、地元メディアが取り上げ再評価されました。
警察・団体が個別の被害を集めたものはありましたが、それらを関連付けた藤江さんの発表は貴重な資料となっています。


そして今も残る既存不適合住宅


兵庫県では、今も経済的な理由から特に高齢者世帯を中心に耐震化が進んでいません。既存不適合住宅は、いまもなお存在しているのです。
兵庫県知事は、産経新聞のインタビューの中で「阪神大震災を教訓とし、簡素な耐震化工事にも補助金を拡充する」と述べています。

数年おきに発生する、巨大地震への対応、安心して暮らせる耐震基準を満たした住宅の改築や、新築住宅が望まれる中。
今も、既存不適合住宅で不安の抱えて暮らしている人たちがいること。これらの住宅問題を最早、誰もが無視できない時代に私達は生きていると言えるでしょう。


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